本記事では、改良メダカの鱗光半月(りんこうはんげつ)について解説します。
目次
概要
体色は黄と青の二色で、半透明鱗、体外光(鱗光)、ヒレ長の特徴を持つヒカリ体型のメダカです。
黄、青、半透明鱗、体外光(鱗光)は次の記事にまとめました。
鱗血統(鱗光から作出される派生品種)はこちらの記事にまとめています。
品種名・通称
品種名 | 品種名 | 黄青半透明鱗体外光ヒレ長ヒカリメダカ |
形質補足 | 体外光(鱗光) | |
共通補足 | 一周光 | |
通称 | 鱗光半月(りんこうはんげつ) | |
様々な呼び名 | 鱗光ヒレ長ヒカリ |
作出情報
作出年 | – |
作出者 | – |
メダカナンバー(管理番号)
種類No. | 品種No. | 固定品種No. |
0872 | 0841 | – |
固定率
–
説明
黄青体色に網目状の体外光(鱗光)とヒカリ体型のヒレ長が特徴のメダカです。
ヒレ光が強い鱗光をヒレ長ヒカリ体型にすることでヒレの魅力が増しています。
鱗光について
鱗光は、通常の体外光と違い、鱗一枚一枚に光が入ることで網目状の体外光になることが特徴の品種です。ヒレ光が強いことも特徴の一つでロングフィンになる個体もいます。
また、鱗光から作出される網目状の体外光が発現する派生品種のことを「鱗血統」と呼ばれており、ブロンズ、王妃、グリーン、エメラルドフィンなどの品種が存在します。
マリアージュロングフィンも鱗光ロングフィンとモルフォの交配から作出されました。
2016年頃から垂水氏が飼育していた”黄桜”と”夢ラメ(夢光)”を交配され、途中でアルビノ光体形も交配されたそうである。その中から”鱗血統”と呼ぶ、体外光が幹之メダカのそれではなく、鱗一枚一枚を輝かせたものが連続する新たな外光に注目されて累代繁殖を続けられた。この”鱗光”は、その”鱗血統”を色濃く現す系統を追求して作られたもの。ロングフィン血統も持っているため、非常に優雅な姿となる。
「メダカ品種図鑑Ⅱ」p.189,2020年 刊, 森文俊 著
作出の経緯
鱗光は、黄桜(黄白半透明鱗ラメ)と夢ラメ一周光(青ラメ体外光ヒカリの強ヒレ光)を交配したメダカに、アルビノヒカリ体型を交配して作出されました。
飼育のポイント
基本的な飼育方法とよくある質問はこちらの記事にまとめています。
全メダカ共通の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。
ヒカリ体型の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。
選別のポイント
選別の基準として黄色素とヒレ光も重要であり、青単色の個体ではなく頭部とヒレに黄色素が入ることで鱗光らしい体色が表現されています。
またヒレ光が強いことで背ビレ、尻ビレ、尾ビレはもちろん胸ビレが光る個体も生まれています。
飼育環境次第でオス個体はロングフィンになります。
固定率も高く、スーパー光以上の体外光が90%以上、黄青体色も70%を超えています。
鱗光表現が固まっている系統であるため、他品種に鱗光を遺伝させる交配相手としても活躍できる系統です。
管理者のこだわり(2023年時点)
鱗光は2019年に発表された品種です。
2020年から累代を重ねて、淵のはっきりした鱗状の体外光、ヒレ光、黄色素にこだわって選別してきました。
系統管理者が鱗光の鱗に惚れ込み、3年間累代を重ねることで磨き上げられた鱗光系統になっております。
「はっきりとした鱗模様」を重視して系統作りに取り組んできた結果、上見での鱗光はもちろん横見でも鱗状の体外光を鑑賞できます。
はっきりと鱗光が発現することで頭部と体の鱗の形状が違うことも確認できます。
類似するメダカ
ブロンズ
鱗光イエロー
エメラルドフィン
王妃(おうひ)
鱗光ロングフィン
鱗光の特徴を持つメダカの比較
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参考資料
書籍
「改良メダカ大図鑑 100年メダカ 2023 vol.20」
「メダカ品種図鑑Ⅱ」,2020年 刊, 森文俊 著