青出目目前(あおでめめまえ)とは 改良メダカWEB図鑑No.0824

メダカの品種

本記事では、改良メダカの青出目目前(あおでめめまえ)について解説します。

概要


青体色で出目、目前の形質を持つメダカです。

青体色、出目、目前は次の記事にまとめました。

品種名・通称

品種名 品種名 青出目目前メダカ
形質補足  
共通補足  
通称 青出目目前(ちゃでめめまえ)
様々な呼び名  

作出情報

作出年
作出者

メダカナンバー(管理番号)

種類No. 品種No. 固定品種No.
0824 0793

固定率

説明

青体色で出目、目前の形質を持つメダカです。

目前メダカ

目前メダカは2007年に木下氏が発見。目が斜め前を向いていることで正面から見ると目を合わせ ることができるメダカです。数あるメダカの中でも、メダカと目が合う品種は目前メダカだけです。

上から見ると目が斜め前を見ている事が良くわかります。目の角度には個体差があり、その角度によって正面から見た時の印象が大きく変わります。

目前メダカを上から見た図。

目前メダカを上から見た図。目が斜め前を向いているのが確認できます。

目前メダカを正面から見た図。

目前メダカを正面から見た図。メダカを目が合うのでとても愉快です。

目前メダカは2007年、第1回日本メダカ品評会にて徳島県の木下様よりご出品頂き話題を呼びました。写真のように目が斜め前に向いていて、ガラス水槽にて正面からみるとメダカと目が合い、その顔はまるでジブリ映画に出てくるポニョのようで、とても可愛いメダカです。

当初の体色は白一色で、体型は普通種とダルマでした。その後、木下様より目前メダカを預かり交配を重ねていく内に2009年夏、黄色の目前透明鱗が完成しました。
兄弟にはダルマも産まれていました。

その目前黄透明鱗を茶透明鱗と交配した結果、青目前透明鱗、茶目前透明鱗、アルビノ目前透明鱗がF1にて産まれてきました。

写真は49ページに掲載してありますのでご覧ください。現在、目前メダカを数十種類のメダカと交配中です。目前楊貴妃、目前琥珀、目前ピュアブラックなど、新種メダカを夢見ながら交配しております。

引用 「めだかの館 平成22年度 No.9 」,  2010年 刊, めだかの館 著

現在の固定率はは、目前メダカ同士で30〜50%になると言われている。発表された当初は、白透明鱗メダカでこの前向きに目が付いたものだったが、その後黄、青、茶、アルビノでも目前メダカが作出されている。現在でも透明鱗性のメダカの目前がより顔つきが目前になっているものが多いのは、やはりオリジナルの影響であろう。


この目前メダカも出目メダカ同様、頭蓋骨の変化によって目が前向きになったもので、両目が完全に前向きになる個体は少なめだが、年々、出現率は高くなっているのは間違いない。兄弟魚、特にオスに普通目が混ざってしまうと、目前メダカの特徴が子孫に高率で出なくなりがちなので、種親の選択は妥協せずに目前の個体を選ぶことである。最低でも、どちらかの目が前方を向いている個体を種魚にするべきである。

目前メダカを観賞するなら、やはりガラス水槽で横から見るのが楽しい。見始めると何故か長時間見つめてしまう不思議な魅力のある改良メダカである。やや細身の体形になりがちな面もあるので、しっかりとエサやりをしてなるべく多くを採卵するようにして、選別淘汰をしっかりと行うことで、目前メダカはもっともっと正面向きで目が前向きの個体の出現率を高めていくことができるだろう。

引用 「メダカ百華 創刊号」p.35 ,2012年 刊, 森文俊 著

出目メダカ

出目メダカは2006年に大野氏が作出しました。頭蓋骨の変形により目から口までの距離が短く、両目が飛び出しているおり、とても可愛らしくひょうきんな顔立ちのメダカです。目の出方には個体差があり、横に出ている個体や上に向けて出ている個体など、その表情は様々です。

目から口までの長さが短く、両目が横に出ているのが特徴だが、これは元々は頭蓋骨の変形が遺伝しているものである。メダカの骨格は例えば、脊椎骨の曲がりなども子孫に遺伝することが解っており、この頭蓋骨の形状もしっかりと子孫に遺伝するようである。出目メダカ同士の交配で60〜70%の高率で出目性が遺伝するとされる。2006年の作出時にはダルマ体形の出目も出現しており、その後、光体形でも出目メダカが作られた。口先の短いその独特なキャラクターはなんともいえないものがあり、人気も高い。

引用 「メダカ品種図鑑Ⅱ」p.152 ,2020年 刊, 森文俊 著

出目目前メダカ

出目目前メダカは、「目と目が合う 癒しのメダカ」をイメージして作出された、出目と目前の特徴を併せ持つメダカです。

出目と目前を組み合わせた出目目前メダカはコチラをご覧ください。

出目目前メダカ一覧はコチラ

出目目前メダカ ヘッドライト系統

出目目前メダカの良質な個体を選ぶうえで,もっとも重要な要素が「目の角度」です。

目の角度にこだわり、ほぼ真正面を向いている出目目前メダカを2022年に作出することに成功しました。このほぼ真正面を向いている出目目前メダカだけを種親にし、累代している系統を「ヘッドライト系統」と名付けました。

出目目前メダカの中でも確立した存在として維持しています。

出目目前メダカは、頭蓋骨の変形によって表現されています。そのため、少し歪み方が変わるだけで、口が曲がり、左右のバランスが崩れたりします。

線の細い体質も兼ね備えており、本当に種親にしたいと思う個体の固定率は、良い時で3%ぐらいしか産まれてきませんでした。

それでもこのメダカの表現は、改良メダカの中でも唯一無二の存在になると確信していたため、じっくり、じっくりと累代を重ねていきます。
よう吉
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作出の経緯

出目目前メダカは,目が前に向いた「目前メダカ」と、目が飛び出た「出目メダカ」との交配によって作出されました。

飼育のポイント

基本的な飼育方法とよくある質問はこちらの記事にまとめています。

 

全メダカ共通の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。

普通種の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。

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ギャラリー

写真

よう吉
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動画

出目目前メダカの動画です。

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参考資料

書籍

「改良メダカ大図鑑 100年メダカ 2023 vol.20」

「めだかの館 平成22年度 No.9 」,  2010年 刊, めだかの館 著

「メダカ百華 創刊号」 ,2012年 刊, 森文俊 著

その他資料