本記事では、改良メダカのオーロラメダカについて解説します。
目次
概要
青半透明鱗メダカのニックネームの一つです。
青体色、半透明鱗の特徴はこちらの記事にまとめています。
品種名・通称
品種名 | 品種名 | 青半透明鱗メダカ |
形質補足 | – | |
共通補足 | – | |
通称 | オーロラメダカ | |
様々な呼び名 |
作出情報
作出年 | 2010年 |
作出者 | 二野宮良博 |
メダカナンバー(管理番号)
種類No. | 品種No. | 固定品種No. |
0221 | 0206 | – |
固定率
–
説明
普通鱗と透明鱗の中間表現(=半透明鱗)のメダカです。体全体の色がやや透明になる特徴があります。このオーロラメダカが改良メダカの表現を大きく広げる重要な品種となりました。品種名では半透明鱗と呼びます。
半透明鱗を見た目で判別する明確な基準はありませんが,普通鱗,半透明鱗,透明鱗を見比べることで,半透明鱗特有の透明感のある体色を目視で確実に判別できることから,形質の一つとして分類しています。
黄、朱赤、青体色の普通鱗と半透明鱗の比較
半透明鱗とオーロラの関係について
メダカを飼育しているからなら、オーロラはよく耳にする単語かと思います。
オーロラと半透明鱗の関係は、一部一致している、ということになります。詳しい解説を下記に引用します。
■オーロラについて
ここで,オーロラを例にとり,系統と形質の違いを説明します。オーロラという言葉には系統としての意味合いと形質としての意味合いを含んでいます。ここでは便宜上前者を「オーロラ系統」,後者を「オーロラ形質」とします。
オーロラ系統とは,初代オーロラメダカから産まれたすべての個体群を指し,いわゆる「オーロラの遺伝子が入っている」「オーロラの特徴が現れる可能性がある」などの情報で売買されているメダカです。これらには,オーロラとしての特徴(=オーロラ形質)があったりなかったりします。系統の意味から,たとえオーロラとしての特徴が無くても,オーロラを祖先に持つメダカ群はすべてオーロラ系統と呼ぶことができます。
オーロラ形質とは,おおよそ大多数の人がオーロラっぽさを感じるオーロラメダカの特徴を指します。具体的には,「メダカの頭部付近がぼうっと透けて,頬のあたりが何となく透けて薄紫のようになっている」という特徴です。この特徴がみられるのは当然オーロラ系統のメダカです。
今回の品種分類マニュアルではオーロラ形質を「半透明鱗」と命名し分類しました。したがって,「オーロラ形質=半透明鱗」でありますが「オーロラ系統=半透明鱗」とは限りません。その理由は,以下の二つです。
①系統(オーロラ系統)と形質(半透明鱗)は座標軸が異なるため比較することができないから
②オーロラ系統の中には,オーロラ形質を持たない個体がいるから(これらの個体は「半透明鱗」と呼ばない)。
オーロラと一口に言っても,そこには系統と形質の二つの意味があることを理解すれば,愛好家同士の会話などがスムーズに行われるかと思います。
改良メダカ品種分類マニュアル p.61より
簡単に言えば、オーロラの特徴=半透明鱗 ということになりますね。
オーロラについて情報
金魚の鱗の表現に網透明鱗がある。普通鱗と透明鱗のちょうど中間に位置する表現で、各鱗の後方に黒色素が表現されるものである。メダカではこのタイプが、”クリアブラウン”と呼ばれるようになる。この網透明鱗風の透明鱗を各メダカに移行したものが”オーロラ”である。
“オーロラ”という魅力的な呼称は、広島県東広島市にある『めだか本舗』が命名したもので、「体の内側からボーッと光る感覚が新鮮」と感じられて命名されたと言われる。『めだか本舗』が”クリアブラウン”、”クリアブルー” という呼称を最初に使われ、注目して他品種と交配されたことで、”オーロラ”が誕生したのである。この”オーロラ”がその後、多くの改良品種やラメ系のメダカ作出に貢献したことは広く知られている。
引用 「メダカ品種図鑑Ⅱ」p.189,2020年 刊, 森文俊 著
体色 ピンク、ブルーっぽい
体の内側からぼうっと光る感覚が新鮮のオーロラメダカ。
なぜ頭のところも赤いのでしょうね。引用 めだか本舗HP
https://medakahonpo.com/cgi-bin_2/zipshop_hal_proA7_7Y/shohinpage/m_137.html
作出の経緯
飼育のポイント
基本的な飼育方法とよくある質問はこちらの記事にまとめています。
全メダカ共通の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。
普通種の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。
類似するメダカ
クリアブラウン
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参考資料
書籍
2021年度版「100年メダカ ~改良メダカ大図鑑~ vol.18」
日本メダカ協会公式ガイドライン 改良メダカ品種分類マニュアル
「メダカ品種図鑑Ⅱ」,2020年 刊, 森文俊 著