本記事では、改良メダカの透明鱗三色 更紗(とうめいしんさんしょく さらさ)について解説します。
目次
概要
白と朱赤の2色で透明鱗と斑の形質を持つメダカです。
白体色、朱赤体色、透明鱗、斑は次の記事にまとめました。
品種名・通称
品種名 | 品種名 | 白朱赤透明鱗斑メダカ |
形質補足 | – | |
共通補足 | – | |
通称 | 透明鱗三色 更紗(とうめいりんさんしょく さらさ) | |
様々な呼び名 | 三色メダカ、透明鱗三色、楊貴妃透明鱗錦、3色錦 |
作出情報
作出年 | 2012年 |
作出者 | – |
管理番号
種類No. | 品種No. | 固定品種No. |
0165 | 0154 | – |
固定率
–
説明
2012年に作出。楊貴妃透明鱗メダカに斑(黒斑)が加わり、錦鯉のような三色柄をしているメダカです。
透明鱗の色抜けの特徴を活かした朱赤と白の2色、そこに斑を加えて三色柄となっています。
色の抜け方や斑の一がランダムなため、好きな柄を選別して自分好みの三色がらを作る楽しみがあります。
更紗:紅白が入り混じっている柄
丹頂:頭部に朱赤が入り体が白体色の柄
楊貴妃透明鱗メダカに錦(黒斑)が追加された品種です。琥珀透明鱗錦メダカとは違い、朱赤色を中心に交配してきたため、楊貴妃メダカのような朱赤の色になりました。
人の目を引き付ける朱赤体色に黒斑はよく映え体を黒背景の上見で確認した時には錦鯉のようにとても綺麗なメダカになります。また、色抜けにより体色が朱赤、黒、白になる3色個体が存在します。
楊貴妃透明鱗錦メダカは同じ柄の個体が存在することはなく、綺麗柄の個体を作出するという、新たな楽しみを教えてくれました。
出典 「2019年度版 最新メダカカタログ」p.20/ めだかの館 著/ 2019年
透明鱗三色と呼ばれるメダカは、琥珀透明鱗ブチ(錦と呼ばれる)、朱赤透明鱗ブチ(錦)を起源とするメダカである。朱赤透明鱗ブチと琥珀透明鱗ブチが混在するのだが、元々、朱赤透明鱗と呼ばれる元親は楊貴妃メダカで、琥珀メダカと楊貴妃メダカは表裏の関係にあり、今日、流通している透明鱗三色は、楊貴妃系統、琥珀系統が明確には区別が出来なくなっており、単に「透明鱗三色」と呼んでも問題はないであろう。
出典 「メダカ品種図鑑」p.116 ,2018年 刊, 森文俊 著
作出の経緯
この透明鱗三色の先駈け的な系統は、群馬県在住の出島氏が作られた”紅桜”と『めだかの館』の琥珀透明鱗錦である。その前身である琥珀透明鱗は2007年、仁井谷 努氏が作出した”紅鮭(べにじゃけ)”がいたのだが、現在では忘れてしまっている人が多い銘品種である。
琥珀透明鱗にブチを持つ血統を交配することで琥珀透明鱗ブチは出来る。それと同時に、赤ブチと呼ばれる楊貴妃メダカベースの “錦秋”などに透明鱗性の血統を入れることで、朱赤透明鱗ブチは出来あがる。その個体毎の表現に注目し、紅白柄に黒いブチを入れる交配によって、三色表現のメダカが出現したのである。
出典 「メダカ品種図鑑」p.116 ,2018年 刊, 森文俊 著
飼育のポイント
基本的な飼育方法とよくある質問はこちらの記事にまとめています。
全メダカ共通の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。
普通種の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。
類似するメダカ
透明鱗三色 丹頂(たんちょう)
透明鱗三色でも、朱赤が現れる位置によって「更紗(さらさ)」と「丹頂(たんちょう)」に分けています。頭部にのみ朱赤が現れるのが丹頂です。
非透明鱗三色
琥珀透明鱗錦
ギャラリー
写真
参考資料
書籍
2021年度版「100年メダカ ~改良メダカ大図鑑~ vol.18」
「2019年度版 最新メダカカタログ」 めだかの館 著/ 2019年
「メダカ品種図鑑」,2018年 刊, 森文俊 著
その他資料