本記事では、改良メダカの幹之(みゆき)について解説します。
目次
概要
青体色で体外光の形質(特徴)を持つメダカです。
青体色、体外光は次の記事にまとめました。
品種名・通称
品種名 | 品種名 | 青体外光メダカ |
形質補足 | – | |
共通補足 | – | |
通称 | 幹之 | |
様々な呼び名 | 青幹之(あおみゆき)、螺鈿光(らでんこう) |
作出情報
作出年 | 2008年 |
発見者 | 菅高志 |
メダカナンバー(管理番号)
種類No. | 品種No. | 固定品種No. |
0100 | 0089 | 0050 |
固定率
–
説明
2007年に菅氏が発見した背中の強い光が特徴のメダカです。現在ではその特徴を体外光と呼びます。
改良メダカの中でも特に人気の品種で、口先まで光が伸びるタイプ、体内光タイプ、オレンジ色に変化するタイプなど、様々な進化を続けてきました。
第1回日本めだか品評会(めだかの館主催)に出品され、めだかの館賞を受賞。2007年当初でも衝撃なメダカでしたが、現在でも幹之メダカを交配して作出された品種が数多くあります。
楊貴妃メダカと共に、現在の改良メダカが根付く要因となった2大代表品種の一つです。
改良メダカの2大品種
作出の経緯
グレード
2015年の時点では、光の長さによってグレードが分けられていました。
光の長さによって、グレードが分けられています。また、光の起点は背びれの付け根から始まっていることが前提なので、起点を省略した終点のみを記載しています。
幹之的光のグレード分け一覧
飼育のポイント
基本的な飼育方法とよくある質問はこちらの記事にまとめています。
全メダカ共通の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。
普通種の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。
類似するメダカ
白幹之(しろみゆき)
幹之の体色は青ですが、白体色の幹之を「白幹之」と呼びます。
ダルマ幹之
幹之のダルマ体型です。コロコロしていてとても可愛らしい姿が人気のメダカです。
螺鈿光(らでんこう)
Enjoy Aqualium Series 05 幹之メダカ(株式会社ピーシーズ 発刊)では、幹之メダカの収斂(しゅうれん)品種として紹介されている。
今でもオークションンなどで螺鈿光の名称を見かけるが、遺伝子的には幹之メダカと同じものであると言える。こういった同じものに違うもののような名称を継続して使っていくことには問題があり、「直系螺鈿光」というか「純粋な螺鈿光」というものは存在しないと考えた方が良い。
観賞魚の世界ではよくあることなのだが、他店と違うもののように販売したいと思えば、同じものに異なった名称を付けて販売する、そういったものがこの幹之メダカにも出てしまったということだろう。改良品種は、そのオリジナルの作出者、発見者が記録として残る部分があるのだが、そこから「実はウチには以前から同じものがいた」といった作られる物語が後を絶たない。そういった俗称が趣味の世界をつまらなくすることを知っておいて頂きたい。
(中略)
“螺鈿光”と呼ばれるメダカ。この名前は「名称だけで幹之メダカと同等」と考えるのが一番無難であろう。
出典 Enjoy Aqualium Series 05 幹之メダカ, p31, 2013年, 株式会社ピーシーズ
黄幹之(きみゆき)・灯(あかり)
サンセット幹之(さんせっとみゆき)
ギャラリー
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通常の幹之メダカ
幹之(スーパー光)
参考資料
書籍
2021年度版「100年メダカ ~改良メダカ大図鑑~ vol.18」
「Enjoy Aqualium Series 05 幹之メダカ」株式会社ピーシーズ
「メダカ品種図鑑Ⅱ 改良メダカ・カタログ352」株式会社ピーシーズ
web記事
学術論文
水産増殖/82 巻 (2016) 4 号/p. 628-630
“虹色素胞による青い光沢を有するメダカの体色変異体” 塩出 雄亮, 中田 和義