本記事では、改良メダカの紅(くれない)について解説します。
目次
概要
朱体色で透明鱗の形質(特徴)を持つヒカリ体型のメダカです。
朱赤体色、透明鱗は次の記事にまとめました。
品種名・通称
品種名 | 品種名 | 朱赤透明鱗ヒカリメダカ |
形質補足 | – | |
共通補足 | – | |
通称 | 紅(くれない) | |
様々な呼び名 | 楊貴妃透明鱗ヒカリ、朱赤透明鱗ヒカリ |
作出情報
作出年 | 2009年 |
作出者 | 小宮正城 |
管理番号
種類No. | 品種No. | 固定品種No. |
0082 | 0072 | 0014 |
固定率
–
説明
2009年に小宮氏が作出。「紅」とは小宮氏が作出した朱赤透明鱗ヒカリメダカのニックネームです。
一言に朱赤透明鱗ヒカリメダカといえど様々な表現があります。頭部のみに色が乗る個体、尾ビレに色が発現する個体、背ビレ前方の光が強い個体など。その中でも背ビレ前方の光が強い個体は、上から見ると紅白に見えます。
2008年に開催された第2回日本めだか品評会(めだかの館主催)の1水槽部門で第1席に、2009年に開催された第1回秋季日本メダカ品評会(日本メダカ協会主催)の1水槽部門で第1席になったことから、人気に火がつき、作出から10年以上経過しても人気の衰えない品種です。
透明鱗はエラ蓋部分赤くなる(以下赤エラ)形質です。エラ蓋部分の虹色素胞がなくなりで血液が透けて見えることで赤く見えます。
透明鱗の特徴は赤エラだけでなく、体色がやや透明になる、ヒレに色がのる、体色が部分的に色抜けするなどがあります。透明鱗と比較しやすいように透明鱗でないメダカのことを「普通鱗」と呼びます。
作出の経緯
平成18年(2006年)1月1日、楊貴妃スモールアイ(オス)×透明鱗ダルマ(メス)の交配から3年、やっと思い描いたメダカに辿り着きました。
F1を多くの方に預かっていただき、それぞれの人により交配を繰り返され、小宮系において昨年の第2回日本めだか品評会にて発表。ニックネーム「紅」。多くの方より絶賛されました。今春()発売の紅。体型は普通種とヒカリ、体色固定率は30〜70%です。今年のメダカ界のスーパースターです。
同じF1より、めだかの館で交配を繰り返していたのが「系統N楊33」です。同じく今春発売。ニックネーム「篤姫」。体型はヒカリ、ヒカリダルマ。体色固定率は30〜70%です。写真では同じように見えますが微妙に体色が違います。出典 めだかの館カタログNo.8, p.8, 2009年,めだかの館
飼育のポイント
基本的な飼育方法とよくある質問はこちらの記事にまとめています。
全メダカ共通の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。
ヒカリ体型の選別ポイントはこちらの記事にまとめています。
類似するメダカ
朱赤
楊貴妃透明鱗
更紗(さらさ)・丹頂(たんちょう)
楊貴妃透明鱗の体色が部分的に色抜けすることにより、紅白柄になるメダカです。更紗、丹頂の品種名は「白朱赤透明鱗」です。
篤姫(あつひめ)
篤姫はめだかの館系統の朱赤透明鱗ヒカリメダカの一系統です。紅と同品種です。
ギャラリー
写真
動画
参考資料
書籍
2021年度版「100年メダカ ~改良メダカ大図鑑~ vol.18」
「メダカ品種図鑑 改良メダカ・カタログ273」株式会社ピーシーズ
web記事
その他資料