改良メダカの特徴である白体色(しろたいしょく)とクリーム体色(=シルキー体色)について説明します。
本ページは、日本メダカ協会公式ガイドライン 改良メダカ品種分類マニュアルを基に解説しています。
目次
由来・概要
野生型から黒色素胞と黄色素胞が欠如した白体色のメダカです。
メダカは魚類では珍しく白色素胞があるため,白体色を表現することができます。
特徴
体色が白色である
形質補足
補足についてはこちらの記事にまとめています。
白(クリーム)(シルキー体色とも呼ばれる)
シルキー体色(=クリーム)は白体色の1種である。 |
白色より黄味がかったクリーム色をしています。白体色にカテゴリされていますが,元は黄色素胞を含む黄メダカであり白色素胞が発達するci遺伝子により,白に近いクリーム色を表現しています。
類似した形質
白体色(クリーム)は、黄体色と似ています。
白体色から黄体色,特にクリームから薄い黄体色が似ています。見分け方ですが,ヒレの色と体の色の違いを見ます。
薄い黄体色は体の薄さに応じてヒレの色も薄くなります。
クリームは体よりヒレの黄色が濃く,ヒレの黄色が濃い特徴の品種を作ることが出来ます。
しかし,近年(2019年)黄色素が斑の様に発現する形質(半透明鱗)があり,体とヒレの色の違いだけでは判断ができなくなっています。
代表的な品種
雪小町
品種名:白メダカ
ニックネーム:雪小町(ゆきこまち)、ピュアホワイト
雪蛍
品種名:白ヒカリメダカ
ニックネーム:雪蛍(ゆきほたる)、ピュアホワイトヒカリ
白メダカ一覧
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参考資料
・鱗に白色素胞が含まれているが,黄色素と黒色素が含まれていないため,白色に見える。
(全訂増補版メダカ学全書 p153~168:岩松鷹司著,大学教育出版,2018年7月刊)
日本メダカ協会公式ガイドライン 改良メダカ 品種分類マニュアル(第2版、2022年4月刊)
解説動画
最後に
ピュアホワイトと白メダカの違い
白メダカには、純白の「ミルキー」と、クリーム色で黄色素のある「ミルキー」が存在していましたが、品種分類マニュアルでは、
ミルキー
↓
品種名:白メダカ
シルキー
↓
品種名:白メダカ
形質補足:白(クリーム)
と整理しました。
なお、めだかの館作出の「ピュアホワイトメダカ」についても質問があるため説明します。
作出前の2003年時点では、純白の「ミルキー」はメスのみに表現される体色でした。
つまり、オスのミルキーは確認されていませんでした。
数千匹の中から偶然発見したオスのミルキーを用いて交配を重ねた末に、オスメスともにミルキーが産まれる系統を作出しました。
これが「ピュアホワイトメダカ(ニックネーム:雪小町)」です。
オススメは白メダカ
お客様から
「ラメや三色など、いろんな品種を飼ってきたんだけど、なにかオススメの品種はない?」
と聞かれた際には、白メダカをオススメしています。
質の良い白メダカは見ていて飽きない(これ大事!)ですし、他の品種を混ぜる「混泳」でも非常に映えるメダカです。
新しいメダカを迎え入れたい、という方はぜひ白メダカを検討してはいかがでしょうか?
改良メダカの44種類の特徴
体色の特徴
透明鱗(とうめいりん)の特徴
目の変化の特徴
虹色素胞(こうしきそほう)の特徴
柄(がら)の特徴
ヒレの変化の特徴
体型の特徴