改良メダカの特徴であるサムライ(セルフィンとも呼ばれる)ついて説明します。
本ページは、日本メダカ協会公式ガイドライン 改良メダカ品種分類マニュアルを基に解説しています。(2022年の改良メダカ品種分類マニュアル改定時に形質名がセルフィンからサムライに変更されました。変更に伴い、本サイトも形質名をサムライに統一しました。)
由来・概要
背ビレが2枚になるメダカです。
背ビレの鰭膜(ひれまく),あるいは軟条(なんじょう)が欠如することで,背ビレが2枚に分かれます。
ヒカリ体型,ヒカリダルマ体型に発現する傾向があります。
サムライ(セルフィン)のヒレの形には個体差があり,長いヒレから細いヒレなど様々です。また,背ビレだけではなくしりビレが2枚になる個体(上下サムライ)や,背ビレが3枚になる個体(Wサムライ)なども発見されています。
特徴
・背ビレが2枚になる
・ヒカリ体型,ヒカリダルマ体型に発現する
形質補足
なし
類似した形質
ヒレが複数枚になる特徴は,サムライのほかにメラーとチョキがいます。これらはヒレの分かれ方や,発現する位置が異なります。
メラーやチョキとの違い
メラー
鰭膜が成長しないことにより,ヒレが複数枚になるメダカです。一部のヒレ(背ビレもしくはしりビレ)が分かれるサムライと違い,メラーはすべてのヒレに特徴が発現し,鰭膜の欠如した数だけヒレが複数枚に分かれます。またメラーはヒカリ体型,ヒカリダルマ体型にだけではなく,普通種体型,ダルマ体型にも発現します。
チョキ
ヒカリ体型,ヒカリダルマ体型の尾ビレが2枚になるメダカです。ヒカリ体型の尾ビレは2枚のヒレが癒合して菱形となっていますが,チョキは2枚のヒレが癒合することなく二又の形状をしています。サムライは背ビレ,またはしりビレのみが分かれますが,チョキは尾ビレのみが分かれる特徴のメダカです。
他のヒレ変化との比較
サムライメダカ一覧
サムライの特徴を含むメダカ一覧は、こちらからご覧いただけます(本サイトの【タグ】にて検索できます)。
参考資料
ヒカリ体型のメダカで,背ビレが部分的に分かれて二股になっている個体で,尖ったように見える前方の背ビレの形状を日本刀に見立てて,「サムライ」とも呼ばれる。
(メダカ品種図鑑p156:(株)ピーシーズ,2018年3月刊)
日本メダカ協会公式ガイドライン 改良メダカ 品種分類マニュアル(第2版、2022年4月刊)
解説動画
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