改良メダカの用語一覧表

メダカ用語

改良メダカの用語を読み方順にまとめました(56用語掲載)。各用語の詳しい解説は、次の記事にまとめています。

 

メダカ用語一覧

用語 読み方 説明
遺伝形質 いでんけいしつ メダカの特徴の内、子に遺伝するもの。対義語は獲得形質。改良メダカでは、遺伝形質が重要なので、遺伝形質を単に「形質」と呼ぶことが多い。
遺伝子 いでんし タンパク質を作るときのアミノ酸の順序を指定する情報。DNAの塩基の並び方で表されている。DNAの内、形質を決めている部分。
遺伝子型 いでんしがた 遺伝子の構成のこと。b遺伝子座における、BB、Bb、bbなど。
遺伝子座 いでんしざ DNA上の遺伝子が存在している場所。
遺伝要因 いでんよういん メダカの特徴の内、遺伝によってきまるもの。
F1 えふわん 交配して産まれた第一世代。1st filial generation。
黄色素胞 おうしきそほう 黄色から橙色を表現する色素胞。
拡散凝集反応 かくさんぎょうしゅうはんのう メダカが泳いでいる背景に応じで、色素胞内の色素顆粒が移動する反応。反応の結果、背地反応が起こる。
獲得形質 かくとくけいしつ メダカの特徴の内、子に遺伝しないもの。対義語は遺伝形質。
カロテノイド かろてのいど 黄色素胞の色素顆粒に含まれる化合物。メダカは自ら合成できないので、餌から摂取して取り込む。
環境要因 かんきょうよういん メダカの特徴の内、環境によってきまるもの。飼育温度やエサの配合など。
グリーンウォーター ぐりーんうぉーたー 植物プランクトンの増殖によって飼育水が緑色になっている状態。青水とも呼ぶ。
形質 けいしつ メダカの特徴の中で、目視で確認でき、次世代に遺伝するもの。
系統(狭義) けいとう 目的(選抜基準)を持って累代繁殖した血統群
系統(広義) けいとう 共通の祖先を持つ個体群
血統 けっとう 系統と同義
交雑 こうざつ 遺伝子型の異なる2個体間の交配。茶メダカ×黄メダカなど。交配と混同して使用されることが多い。
虹色素胞 こうしきそほう 光沢や銀色などを表現する色素胞。反射小板を持ち、光の反射によって銀色に光って見えている。
交配 こうはい 新しい品種を生み出すことを目的として、メダカを掛け合わせること。本来は、両親の遺伝子型の異同を問わないかけ合わせを指すが、メダカでは異種の遺伝子型の掛け合わせ(=交雑)を交配と呼ぶことが多い。
黒色素胞 こくしきそほう 黒を表現する色素胞。
固定化 こていか 累代によって固定率を上げること。
固定品種 こていひんしゅ 品種の中で、固定率30%以上のメダカ。
固定率 こていりつ 親メダカの形質が子に遺伝する確率。
婚姻色 こんいんしょく 繁殖期(春~秋)にかけて、オレンジ色や朱赤色がより濃くなる現象もしくはその色。
作出 さくしゅつ 特に新品種を生み出すこと。
色素顆粒 しきそかりゅう 細胞内の小器官。発色化合物を保持しており、細胞内を移動するができる。
色素胞 しきそほう 色素顆粒や反射小板を保有している細胞。メダカの体色を表現している。動物の色素細胞と区別するため、色素胞と呼ばれる。
純系 じゅんけい 長期にわたり、同一人物が同一の選抜基準で累代繁殖を重ねたメダカ。
新品種 しんひんしゅ 今までにない品種。①新しい形質を持ったメダカ、もしくは、②新しい形質の組み合わせを持ったメダカ。①もしくは②の形質が、次世代に遺伝するメダカ。
赤色素胞 せきしきそほう 黄色素胞とは明確に区別されていない。メダカでは黄色素胞に内包されて扱われる。
染色体 せんしょくたい DNAが巻かれて折りたたまれて形作られているもの。
対立形質 たいりつけいしつ 互いに対立して対となっている遺伝形質のこと。
稚魚 ちぎょ 稚魚の次の過程、Sサイズの前の過程。大きさは2cm未満。
長期背地反応 ちょうきはいちはんのう 拡散凝集反応ではなく、色素胞の密度が増加することなどによって引き起こされる体色変化の反応。
珍種 ちんしゅ 今までにない形質を持っているが、次世代に遺伝しないメダカ。
DNA でぃーえぬえー 2重らせんの間に塩基が並んだもの(塩基配列)
特徴 とくちょう 野生メダカとは異なる性質。目で見えるもの、見えないもの、次世代に遺伝するもの、しないものなど様々。
軟条 なんじょう ヒレを構成している細長い部分。
ニックネーム にっくねーむ メダカに愛着を持ってもらうことを目的とした名前。新品種の作出者が命名することが多い。品種名と1セットであることが多い。
背地反応 はいちはんのう メダカの体色が、黒水槽に入れればより黒っぽく、白水槽に入れればより白っぽくなる現象、反応。色素胞の拡散凝集反応によって起こる。背地適応ともいう。長期背地反応と比較する際は、短期背地反応と呼ぶ。
ハウスネーム はうすねーむ 定義があいまいだが、ニックネームと同じような使われ方が多い。もしくは、ニックネームよりさらに細かい系統名を区分する際に使用されることもある。
白色素胞 はくしきそほう 白を表現する色素胞。実際に白いのではなく、光の乱反射により白く見えている。
針子 はりこ 卵の次の過程、稚魚の前の過程。大きさは1cm未満。
反射小板 はんしゃしょうばん 細胞内の小器官。プリン体(主としてグアニン)の板状結晶。
表現型 ひょうげんがた 実際に現れた形質のこと。茶体色、黄体色、など。
ヒレ膜 ひれまく 軟条と軟条の間をつないでいる部分。
品種 ひんしゅ ニホンメダカの中で、特徴が異なるグループ。種をさらに細かく分類したグループ。
品種名 ひんしゅめい メダカの特徴を表わすことを目的とした名前。形質の組合せによって自動で命名される。
不完全優性 ふかんぜんゆうせい 遺伝子座の組合せがヘテロの際、中間の形質が表現されること
複対立遺伝子 ふくたいりついでんし 1つの形質について、3つ以上の遺伝子が対立関係にある遺伝子
ヘテロ へてろ 異なる対立遺伝子をもつ個体。ヘテロ接合体とも言う。
ホモ ほも 同じ対立遺伝子をもつ個体。ホモ接合体とも言う。
メラニン めらにん 黒色素胞の色素顆粒に含まれる化合物。
優性形質 ゆうせいけいしつ 対立形質をもつ交配(交雑)において、子に現れる形質のこと。顕性(けんせい)性質とも言う。
累代 るいだい 形質を次世代に遺伝させ続けることを目的とした飼育。累代飼育ともいう。
劣性形質 れっせいけいしつ 対立形質をもつ交配(交雑)において、子に現れない形質のこと。潜性(せんせい)性質とも言う。